5月初めにフィリピンにも訪れました。
みんな空の下としてフィリピンに入国したのは、今回が初めてです。
その中で、マニラ市内にある孤児院、スモーキーマウンテン及び近辺のスラム街を訪れました。
(建物内は撮影禁止)
孤児院においては、歴史的背景や現在の状況と支援方法等について、教えていただきました。
もちろん、それぞれの施設によって、特徴や支援方針が違いますが、その中でも今回訪れた施設においては、施設の歴史といった部分が気になりました。
植民地時代、施設は隔離され、入所する人々は差別されていました。
場所も湖の真ん中に位置し、陸からは通常行けない仕組みとなっていました。
同じ人間からも軽蔑され、社会からも隔離され、酷い扱いを受けてきたのです。
幼い頃に親に捨てられ、親戚が面倒を見ることもなく、行き着いた先は収容所のようなところでした。
中には先天性の障害の子どももいて、親なしには生活していけない状況です。
これまでに東南アジアの福祉施設を何箇所も訪れてきましたが、今回のように明らかに目に見えて実際に通ってみて施設の場所が陸から離されているのは、初めての光景でした。
現代からすれば、かなり不自然であり明らかです。
それでも場所を移さずに、過去の様々な歴史と向き合いながら、今を生きる子どもたちと支援者が存在しました。入所者の中には、産まれたばかりの乳児も十数名いましたが、助かってよかったというのと同時に、見捨てる親や社会の現状にも焦点を当てなければならないと感じました。
また、大きな施設の中には、孤児院だけではなく、高齢者も生活していました。詳しくは聞けませんでしたが、おそらく植民地時代からこの施設で育った方々と思います。しかし、子どもと高齢者が関わって生活するという意味を強く感じた瞬間でした。
双方に良い影響を与えることを願っております。
そして、かつて東洋最大のスラムと称された場所に向かいました。
昼でも危機感を覚えるそんな地域でした。
今回は時間と治安の関係から、スラムの中へ入ることはできませんでしたが、外から現地の方に内部の状況を教えていただきました。
将来的にフィリピンでの本格的な活動も視野に入れながら、進めていきたいと思います。