今回の海外研修は、カンボジア王国にて行いました。
首都プノンペン、アンコールワットで有名なシェムリアップ州、そして、みんな空の下が活動しているモンドルキリ州が主な研修地です。
国内の移動も含め、平成27年8月21日~29日の間に実施しました。各メンバーの日程の都合上、2班に分けて現地で合流し、行動することになりました。
参加メンバーの中には、海外が初めてのメンバーや昨年のタイ王国での海外研修参加メンバーもおり、計5名でカンボジア国内を回りました。
<プノンペン>
初日の朝食の様子です。
海外が初めてだという2人のメンバーも、屋台の朝食は安くて美味しいと絶賛でした。ちなみに、スープ付のチキンライスは日本円で150円程度です。
他のメンバーと合流をするため1日空いていたので、市内を歩き回り、異国の文化や景色、雰囲気を感じていました。
雨季ということもあり、トンレサップ川は濁っていました。
川の水は貴重な生活水でもあり、水上生活者にとってもなくてはならないものです。
後ろに見えるのがワットプノンです。
寺院を巡ったり、夜もホテルの近くを散策したりしました。
さて、メンバーも揃い、研修スタートです。
まずは、市内からトゥクトゥクで30分程にあるキリングフィールドです。
ここは、カンボジアに来た際にぜひ訪れてほしい場所のひとつでもあります。キリングフィールドはポルポト率いるクメールルージュが、カンボジア人を大量虐殺した場所です。
この慰霊塔の中には、数多くの頭蓋骨が安置されています。
訪れたメンバーは、日本語にも対応している機器を借り、その場ごとにヘッドホンで説明を聞きながら、当時の様子を想像していました。
<モンドルキリ>
続いては、首都プノンペンから7時間程度車に揺られ、カンボジアの北東部に位置するモンドルキリ州を訪れました。
同じカンボジア国内なのに、こんなに様子が違うのだと感じ、メンバーは都会とのギャップにショックを受けていました。
早速マーケットを散策し、現地で生活する人々の様子を肌で感じ取りました。
左の写真は、各地で採れた新鮮な野菜が並んでいる様子です。
右の写真は、新鮮な肉のはずですが、冷蔵庫もなく外で売られ、決して衛生的に安全とは言い難いです。レバー、コブクロ、ハチノス、白センマイのように見えます。
州都であるセンモノロムからバイクで数km離れた場所が、今回の目的地です。
当法人が活動を展開しているプータン村を訪れました。
ここでは2泊ホームステイし、子どもたちや住民との交流による文化学習、象使いによる環境面の学習など、様々な体験や学びを通しながら研修を行いました。
学校は午前中のみのため、夕方に近所の子どもたちと交流しました。
参加メンバーは、事前に日本から持ってきた遊び道具を使いながら、子どもたちとの距離を縮めていました。
食事はホームステイ先家族と一緒ですが、宿泊はこちらのバンガローをお借りし、夜を明かすことになりました。
子どもたちも村の丘の上にあるバンガローについてきました。
翌日、フランス人の観光客2名も交え、エレファントトレッキングへ向かいました。
村のガイドの方から、この地で栽培する作物や気候変動による各種被害、象の減少と環境問題について学習しました。
昼食時の様子です。
日本とフランスの手遊びや簡単なゲームを紹介し合い、異文化交流を深めました。
帰りに突然のスコールが襲ってきたため、雨宿りさせていただいたご家庭の様子です。
ここでも、住民の皆様の温かさに触れながら、村の生活様式について教えていただきました。
こちらの写真は見えにくいですが、子豚の毛皮を炙り、剥いでいる様子です。
今回お世話になったホストファミリー。本当に親切にしていただきました。
<シェムリアップ>
モンドルキリ州を出た後、一旦プノンペンへ戻りその後、バスにてシェムリアップ州へ向かいました。
メンバーの要望により、アンコールワット遺跡群も訪れました。
生憎の雨でしたが参加者は、世界的にも有名なこの地の歴史や雰囲気を感じ取っていました。
アンコールワットを観光した後は、田舎町の方へ向かいました。
目的は、貧困層や水上生活者の暮らしについて学ぶためです。
ボートに乗りながら川の上で暮らす人々に注目しました。
下の写真は、小学校と孤児院です。
学校へは、主に水上で生活する人々が通います。しかし、各家庭は貧しく、食糧不足、不衛生に悩まされています。韓国の支援により、この地区では学校に通えるものの、住民は、今日を生きるための〝食〟が必要だということです。
川沿いには家が立ち並びます。雨季には流される家が続出するそうです。
今日を生きるために物乞いをしている様子です。身体障害者も中にはいるようでした。
参加メンバーそれぞれが、目の前に広がる現状を受け止め、今の私には一体何ができるのだろうかと考えていました。
クロコダイルファ-ムの様子です。ワニの革を加工し、製品が売られていました。
<まとめ>
今回は、男性5名の参加者でしたが、少々ハードな日程をこなし、個々が学びを深めていました。
日本にいては経験できないこと、
海外に行ってみなければ分からないこと、
現地でしか学べないことを、
様々な体験を通しながら学習していました。
今回の経験をそれぞれの人生に活かしていただきたいと思います。
皆様のご活躍を期待しております。
<参加者の声>
・初めて海外を訪れました。日本との文化や生活習慣、環境の違いはもちろんのこと、発展途上国の中でも経済格差や文化の違いがあることに気づきました。あらゆる体験を通しながら、学べたことに感謝したいと思います。ありがとうございました。
・昨年のタイでの研修に続いての参加です。飛行機やバスでの移動が苦手な私を、親身になって支えていただき、ありがとうございます。おかげさまで今回も、自身の関心のある福祉や歴史、地域といった分野について勉強することができました。
・初めての海外で不安なことばかりでしたが、一緒に参加したメンバーやみんな空の下のサポートもありまして、充実した日々を過ごすことが可能となりました。英語ができなくてもボディランゲージでなんとか伝え、意外と伝わるものだと感じました。また、帰国後の大学内のサークルや団体での活動報告の場も提供していただき、参加した海外研修、自身の体験と考えを整理する機会ともなりました。