2014年の8月にタイ王国にて海外研修が行われました。
メンバーは東北地方の大学生6人です。
タイを訪れるのは全員初めてで、海外に初めて行くメンバーもいました。
目覚しい経済発展を遂げている一方で、貧困といった社会問題も深刻化してきました。
遺跡も多く残り、過去と現在と未来が一遍に押し寄せるといったイメージを抱きます。
そんな激動の社会の中で生きる人々の暮らしはどんな状況なのでしょうか?
事前に参加者同士で、
何を学びたいか?
どんな目的を持って海外に行くか?
興味のある分野は何か? など、
話し合いを重ねました。
大学におけるサークル内で出発前に研修内容や目的を発表し、より一層参加する目的を明確にして臨みました。
実はタイに行きたいという意見も、メンバーの下調べと話し合いによって決められ、参加メンバーの自主性とヤル気を引き出した形となりました。
テロや治安などの不安要素もゼロではないため、準備や事前の情報収集に時間をかけました。
<主な目的>
①タイ国内における政治や文化、観光、生活、歴史など、様々な視点から物事を捉えるとともに、自身の価値観や考え方を客観的に見つめ、理解する。
②タイで暮らす人々の日常生活を把握しつつ、貧困層に焦点を当てて福祉を学ぶ。
高層ビルが立ち並ぶ首都バンコクですが、そのバンコクには無数のスラム街が存在します。その地域を支援するNGO団体の協力の下、とあるスラム街にホームステイし、住民の暮らしに密着しました。
日中でも日差しが届かない場所も多くあり、生活臭とたくさんのゴミから鼻を衝くような臭いも感じ、どこかよそ者を入れさせないといった雰囲気が漂っていました。
そんな中で、現地の支援団体であるNGOの運営する図書館で勉強会が行われました。
図書館はスラムといったコミュニティの中にあり、主に子どもたちが学習スペースとして利用しています。
参加メンバーはタイ国内の状況やスラムの現状について勉強し、スラム街に住む子どもたちと交流をしました。
その後、実際にスラム街の中を歩いて回ったり、ゴミ拾いのボランティア活動を行ったりしました。
また、その日はメンバーそれぞれがスラムでの生活に密着するために、ホームステイを経験しました。
2日目は、ホームステイさせていただいたスラムではない違う地域のスラムにて、勉強会が行われました。NGOの支援内容や地域の現状を把握しながら、地域ごとに違う地域性や住民の生活を学びました。
タイの貧困層の生活に密着し、実際に体験するといった貴重な機会を与えていただきました。
この他にも、水上生活者の様子を見たり、街で観光したりしました。
海外研修では、特定分野の勉強会だけではなく、
その土地を知ること
その土地に住む住民の目線に立つこと
その土地で自身を客観的に見つめなおすこと
などをテーマとして、
観光も学びの一つとして大切にしています。
例えば、現地のマーケットで買い物をします。買い物をするには、その国の通貨や相場、値切り交渉、どんな商品が置いてありどんなメーカーが参入しているかなど、買い物という単純な行為の中にも、勉強になるたくさんの材料が含まれています。
様々な経験をした6人のメンバーの皆さん。まずは無事に帰国できてよかったです。
1週間弱という短い期間ではありましたが、タイという素晴らしい国で、本当に多くのことを学び、経験されました。
皆さんの今後のご活躍を期待しております。
<参加メンバーの声>
・初めて海外を訪れましたが、本当に貴重な経験ができました。不安も多少ありましたが、他のメンバーにも支えられ、海外で楽しく学びを深められました。
・事前の準備や事後の報告会等、研修前後も充実していたため、より一層自分たちの学びの意識も高まりました。また、報告会の際に、話を聞いていただいている学生からの質問や、行ってみたい等との感想が聞こえ、自分のプレゼン能力も今回の研修によって少しは成長できたのではないかと思いました。
・海外は2度目ですが、現地に行き、住民の生活に密着しながら学ぶことの重要性を改めて感じました。日本のテレビや新聞では分からない部分まで肌で感じ取ることができました。ありがとうございました。